コミュニティ設計の視点!専門家ではない利用者の情報発信をどう扱うか?

アディッシュのコミュニティパトロール

利用者同士で課題を解決して行くこともネットコミュニティの形です。その回答内容が専門的知識に基づかない書き込みであった場合にトラブルとなる可能性も否定できません。ユーザー活性化と表裏である制限については慎重になる必要がありそうです。

課題解決型のネットコミュニティ

質問サイト、Q&Aサイト、ナレッジコミュニティなどと呼ばれる課題解決型のネットコミュニティがあります。
悩みを抱えているユーザーが「質問」を投稿し、その他のユーザーが解決のための「回答」を書き込みます。人々が集まることで知恵を集約して課題を解決する、まさにインターネットの特長を活かしたサイトだと言えるでしょう。

このようなQ&Aサイトは多数存在しており、すべてのテーマを網羅するようなサイトから特定の分野に絞ったサイトまで幅広く活用されています。
また一般ユーザー同士の課題解決だけでなく、回答者として専門家を集めるなどのビジネスモデルも確立されています。

一方で、専門家ではない一般ユーザーが回答する場合、情報の正確性に課題があると言えるでしょう。
例えば、「東京駅周辺のオススメのランチのお店を教えてください」というような質問であれば回答者に専門性は必要ありません。回答としてオススメされたお店がイマイチだったとしても大きな問題にはならないでしょう。

ただし、テーマによっては専門家ではない一般ユーザーの回答が大きなトラブルを引き起こす可能性もあります。医療に関するテーマ、お金に関するテーマ、法律に関するテーマなどは間違ったアドバイスにより問題が発生するリスクが大きいと推測されます。
(資格を持たないユーザーからのアドバイスについて議論があります)

「ユーザーの書き込みだから…」と責任を回避するのではなく、サイト運営者として取り組むべき問題だとも考えられます。

回答者の動機と正確な情報

質問者には自分の抱えている問題が回答によって解決するという「メリット」があります。
それでは、回答者にとっての「メリット」は何でしょうか?

ほとんどの場合はサイト運営者が何かしらの「インセンティブ」を用意するかと思います。例えば役に立った回答に対してポイントを付与するなど、回答者の動機付けのための施策が必要となります。

また、善意で回答を書き込むケースも少なくありません。特定のテーマに絞ったコミュニティの場合はその傾向が顕著になります。
自分と同じ境遇で同様の悩みを抱えている他のユーザーに役立つ情報を提供したいという思いも十分な動機と言えます。

ただし、いずれの場合であっても質問者にとって必ずしも正しい情報とは限らないと思われます。
例えば身体の悩みについての質問に対する回答が間違っている可能性があります。間違った処置によって重大なトラブルに発展するリスクも無視できません。

もし善意で行っていたとしても、このような事態は質問者にとっても回答者にとっても望ましい結果にはつながりません。
サイト運営者として安全なサービスを目指すために積極的な関与が必要かと思われます。

コミュニティ運営者の責任

それではコミュニティ運営者、サイト運営者の責任としてするべきことは何でしょうか?
アプローチとしては下記の2点が挙げられます。

1.回答者の投稿内容に積極的に関与
投稿監視により、質問に対する回答を把握。質問者が誤った情報を受け取り、実行する前に場合によっては非表示などの判断を行う。回答者には判断理由を説明した上で修正を促すなどの対応をしていくことで、書き込みのガイドラインを浸透させていく。

2.質問者の認識に積極的に関与
質問者が回答の内容を受け入れるかどうか冷静に判断できるようにフォローをしていく。例えば質問を投稿する際に注意文(あくまでも一般ユーザーの回答であり、専門家の意見ではないなど)を表示させるなど。

質問者の悩みが深刻であればあるほど、藁にもすがりたい思いで質問を書き込むでしょう。その際に誤った情報が回答として提示されれば信じてしまうかもしれません。この誤ったマッチングを回避するためには迅速なコミュニティ運営者の関与が求められます。

adishの投稿監視サービスでは24時間365日の有人監視に加えて、サイトの理想像に近づくためのアドバイスを行なっています。